コンピューターウイルスに負けるな
コンピューターウイルスが検出?
先日、家族から「PCがコンピューターウイルスに感染したようだ」と言われ助けを求められました。私は比較的にPCに詳しいので、「多分治ると思う」と答え引き受けました。本当にコンピューターウイルスだった場合は、ユーザーデータをバックアップした上でOSがインストールされているディスクを完全消去してから、新規インストールして再セットアップする覚悟でした。
偽のウイルス警告画面でした
ワクワクしながら画面を開いたところ、以下のような内容でした。
- Windows Defenderを語るセキュリティ警告「検出された脅威:トロイの木馬スパイウェア」
- 日本語だが、機械翻訳を使ったような文体。
- 日本語が間違っている。
- 句読点が「、」「。」ではなく「,」「.」が混在する。
- 050から始まる電話番号に電話を促す内容。
- いくつかウインドウが開いている風の演出。英語版の「設定」に模した画面が背景にあり、Windowsが警告している感を演出。
電話でのサポートは人件費がかかるので、マイクロソフトが安易に電話番号を表示して電話をかけさせるとは考えられない。しかも、050から始まる番号は本人確認が不十分でも取得できるので犯罪組織に悪用されやすい。画面の見た目から、HTMLとJavaScriptで作った偽の警告画面であると判断しました。OSを再起動すれば何事もなく終わると予想できました。
後から、あの画面は何だったのだろうかと不安になることがあります。同じ画面が出ない場合が多いので、デジカメで画面を撮影してから再起動しました。キーボードのCtrl+Alt+Deleteを同時に押して、電源ボタンを表示させて、そこから再起動させました。結果、何事もなくOSは起動しました。
問題を起こしたブラウザーを起動させると、前回閉じたタブを回復させるか聞かれる場合があります。これを回復させると同じ問題が起きることが予想できるので、回復させないを選びます。
セキュリティホールを塞ぐために、Windowsアップデートをしました。本物のWindows Defenderでウイルスをスキャンしました。ブラウザーを最新版にアップデートしました。サポートが終了しているソフトをアンインストールしました。本件に関連がありそうな問題が見当たらないので、復旧作業は完了としました。
素人が陥る2次災害について
画面に表示されるボタンを押すと、更に脅しの画面が表示されることがあります。正しい対処方法は、先ずはデジカメでPCの画面を撮影する。それから、キーボードのCtrl+Alt+Deleteを同時に押して、右下に表示される電源ボタンをクリックし、そこからOSを再起動させます。それでも再起動出来ない場合は、電源ボタンを10秒以上長押して強制的に電源を切ります。そして、好きな飲物を飲んだり、散歩したりして気持ちを落ち着かせましょう。
表示された電話番号に電話してしまうと、サポート料金を請求されて、クレジットカード、電子マネー、アマゾンギフト券などで支払うように促される場合があります。電話すると相手にこちらの電話番号が伝わり、カモリストに登録され、あらゆる詐欺のターゲットにされてしまいます。正しい対処方法は、画面に表示された内容を真に受けずに、無視して再起動することです。
余裕があれば
PCが使えなくなると、調べことができないので、スマートフォンか予備のPCを持っておくと良いでしょう。事務用(インターネットバンキング等)と趣味用でPCを分けて、趣味用PCで趣味のサイトを閲覧します。
サポート切れのOSを使わない。Windows8.1は既にサポート切れです。Windows10であっても、マイナーバージョン21H2は2023年6月13日でサポートが終了しました。22H2にアップデートする必要があります。
Windows10はマイナーバージョン22H2が最終バージョンで、2025年10月14日にサポートが終了になります。それ以降はWindows11にバージョンアップする必要があります。CPUの種類などハードウェアの条件によってWindows11へバージョンアップ出来ないPCがあります。今からPCを買う人はWindows11搭載か、Windows10からWindows11へバージョンアップ可能なPCを選びましょう。
偽のウイルス対策ソフトを掴まされる場合があるので、無料のウイルス対策ソフトを使わない。それを使うぐらいならWindowsに組み込まれているMicrosoft Defenderをそのまま使うほうが安全です。