カルロス・ゴーンさんはサイコパス傾向あり?
金融商品取引法違反で逮捕
2018年11月19日にカルロス・ゴーンさんは金融商品取引法違反(有価証券報告書の虚偽記載)で逮捕されました。有価証券とは平たく言えば財産化の契約書だと思います。有価証券を行使すれば現金、土地、サービスなどを得られます。50億円分の記載漏れで、正しく記載していれば22億5千が課税の対象になっていたかもしれません。そうなれば脱税容疑でも逮捕される可能性があります。他にも会社の財産を私物化していたようで、その傍若無人ぶりは目に余ります。しかし、その傍若無人ぶりがカルロス・ゴーンの経営手腕だったのです。
私は彼がサイコパス傾向のある人物だと考えています。サイコパスは良い意味で使われておらず、要注意人物にラベリングされています。
保釈中に日本脱出
保釈条件を反故にして、カルロス氏は2019年12月31日に日本から出国しました。年末は監視体制が薄くなる可能性があり、出入国の人々が多く、どさくさに紛れて出国できる可能性が比較的高くなります。
この日を選んだ理由は、日本人が最も多く休みを取る時期で、自分が出国したニュースを見せつける為だと感じました。元旦の新聞1面に主張を掲載させることにも成功しました。2日は休刊日なので、2日間新聞の1面を陣取ったと言えます。日本人が一番新聞を読む「お正月」をジャックしたのです。テレビも同様です。
国外へ脱出できた理由は、カルロス氏が日本は自分に相応しくないと強く感じて、相応しい場所へ行く方法を見つけたからです。彼の辞書には「不可能」の文字はありません。この能力を経営に向かわせれば、常人ではなしえない成果を上げられます。能力をどう生かすかが重要です。
カルロス氏は日本の司法制度はアンフェアーと考えており、そのルールに従う必要はないと思っています。日本において起訴後の有罪率は約99%。起訴された段階でほぼ有罪です。この枠組みで戦うのに見切りをつけました。カルロス氏の現状把握と分析能力は高いと言わざるを得ません。しかし、カルロス氏の主張に一理あると言え、それで一点突破させてはなりません。
カルロス氏のようなサイコパス傾向の高い人物は、多くの人々に恩恵を与える場合もありますが、その時の気分で逆も起こりえます。いい意味でも悪い意味でも要注意人物です。
サイコパスは悪人か?
サイコパスにおける7つの決定的勝因
- 非情さ
- 魅力
- 一点集中力
- 精神の強靭さ
- 恐怖心の欠如
- マインドフルネス
- 行動力
引用:サイコパス 秘められた能力 ケヴィン・ダットン著 P.259-260
全て兼ね備えていた場合はサイコパスの素質があります。サイコパスである人物は上記の要素を駆使して生き延びています。サイコパスが生き延びる裏には被害者がいます。誰も被害者がいなければサイコパスとラベリングする必要はありません。
サイコパス度が高い職業
- 企業の最高経営責任者(CEO)
- 弁護士
- 報道関係(テレビ/ラジオ)
- セールス
- 外科医
- ジャーナリスト
- 警察官
- 聖職者
- シェフ
- 公務員
引用:サイコパス 秘められた能力 ケヴィン・ダットン著 P227
これらの職業に就いている人が全てサイコパスという意味ではありません。前述の7つの決定的勝因のどれかを駆使して仕事をしている可能性があるというだけです。例えば外科医が心配事を抱え過ぎては手術ができませんので、ある程度の私情は排除できる必要があります。聖職者が迷いっぱなしでは信頼が得られないので、何か相談されたら直ぐに道を示す必要があります。逐次決断が必要な職業が並んでいると思います。
サイコパスである人物は他人をコントロールすることに長けています。そして常人には決断に時間がかかることを数秒で行えます。上手く使えば歓迎される能力になり得ますか、サイコパスは生き残る為の能力ですので、他人の期待に影響されません。つまり、サイコパスである人をコントロールすることは非常に難しいのです。
今でもサイコパスな人が存在するのは「必要」とされてきたからです。常人では出来ない決断が素早くできます。短時間で良くても悪くても結果を出せる人は価値があります。
反サイコパスは善人か?
サイコパスにおける7つの決定的勝因の反対
- 情深い
- 魅力がない
- 注意散漫
- 打たれ弱い
- 臆病
- 心ここにあらず
- 行動しない
全て兼ね備えていた場合、無害そうですが、有益とは言えそうにない人物像です。誰かが代わりに行動してくれるのを待っているような感じがします。結果を出すまでに長い時間がかかりそうです。上記の要素の2~3個であれば、相手のペースを尊重しながら進める必要がある職業に向いている気がします。
サイコパス度が低い職業
- 介護士
- 看護師
- 療法士
- 職人
- 美容師/スタイリスト
- 慈善活動家
- 教師
- クリエーティブアーティスト
- 内科医
- 会計士
引用:サイコパス 秘められた能力 ケヴィン・ダットン著 P227
時間がかかっても丁寧に結果を出したいと考えている職業が並んでいます。秒段位で決断するようなものは少なそうです。他者の評価を必要としている職業かもしれません。
評価する側の都合で悪人にも善人にもなりえる
報道を聞いている限りでは、カルロス・ゴーンさんは法律違反をしたかもしれません。それ以前の世論の評価はコストカッターと呼ばれ日産自動車を立て直し、グローバルカンパニーに成長させたカリスマ性のある人物でした。日本人の人情では直ぐに出来そうにもない部品調達先と人員整理を敢行した。目的の為には恨みを買うことを気にせず淡々とできる人物に思える。彼が切り開いた道の後ろから、後ろ指を指すのは誰でもできる簡単な事です。彼が居なければ日産自動車は既に消滅していた可能性もあります。
カルロス・ゴーンさんに権力が集中しすぎたと日産自動車の社長は仰っていました。このまま行けば日産自動車とルノーが統合されて、どちらかと言えばフランス企業になってしまう危機があったようです。しかし、彼は権力の集中で業績を上げてきました。都合が悪くなれば権力を取り上げてお払い箱にして良いのでしょうか。後出しじゃんけんのような後味の悪さを感じます。そうなる前に彼とどう関わってきたかが気になります。
意識して調節することが大切
サイコパスにおける7つの決定的勝因の各レベルが高すぎ、もしくは低すぎても社会のはみ出し者になってしまいます。TPO(時間、場所、場面)に応じて意識してレベル調整できる人は柔軟性があり社会貢献を継続して行える人です。音楽の音を調節するミキサーのように、自在につまみを上下できるようになりましょう。それには日頃から訓練が必要かもしれません。先ずは各要素を50%ぐらいに収められるように練習してみてはいかがでしょうか。大切なのは調節力です。