2016年7月11日 厚生労働省へ陳情に参加いたしました

これは私が撮影した写真です。

 2016年7月11日に、私(quit_benzo)はW-BADの呼びかけに応じて、厚生労働省へ陳情に参加いたしました。

 W-BAD日本広報担当は厚生労働省へ予め要望書を提出されていたようです。当日、厚労省はその回答を全て口頭で行いました。私は要望書の内容を事前に把握しておらず、回答の内容を要約し記録しきれませんでした。

 厚生労働省から文書での回答を得られるように、東京都都議会議員の上田令子様が質問書を送付すると仰っていました。

要望書の内容

  1. ベンゾジアゼピン系薬物処方期間の継続に制限を設けること
  2. ベンゾジアゼピン系薬物依存症に関する全ての医療関係者を対象とした研修を実施すること
  3. ベンゾジアゼピン系薬物依存症に特化した専門医療機関の設置拡充と、治療のあり方の改善をすること
  4. 子どもへのベンゾジアゼピン系薬物の安易な投与は厳禁とし、薬剤に頼らない解決策を第一義的に構築すること

※引用:https://ameblo.jp/momo-kako/entry-12179814603.html

 

回答を思い出しながら以下に書きます。


1.「ベンゾジアゼピン系薬物処方期間の継続に制限を設けること」への回答

 処方期間を画一的に設定することは医療の選択の幅を制限することになるので、処方期間を制限しないという回答でした。

2.「ベンゾジアゼピン系薬物依存症に関する全ての医療関係者を対象とした研修を実施すること」への回答

 現状を説明しただけで中身のある返答ではなかったように思います。

3.「ベンゾジアゼピン系薬物依存症に特化した専門医療機関の設置拡充と、治療のあり方の改善をすること」への回答

 具体的に設置を検討していない。薬物療法意外にも認知行動療法の有効性を認め取り組んでいる。

 この回答を受けて、BENZO CASE JAPAN創設者のウェイン・ダグラスさんが離脱症状で苦しみ自分で止められない不随意運動で苦しんでいる人の為にもリカバリー施設が必要であると力説していました。またウェインさんがベンゾジアゼピン離脱時に無意識に自死企図した場面を振り返り話されました。また一気にベンゾジアゼピンを離脱した時に車を衝突させて命を落としそうになったある相談者のエピソードを話して、こういう人が居ることを強く訴えていました。

4.「子どもへのベンゾジアゼピン系薬物の安易な投与は厳禁とし、薬剤に頼らない解決策を第一義的に構築すること」への回答

 薬が必要な場合もあるから具体的な制限は検討していない。


 要するにベンゾジアゼピン系の常用量依存やその離脱で苦しんでいる我々よりも、医療を受けられる選択肢を広げるほうが大切であるとお考えのようです。しかし通院を開始していない人々はベンゾジアゼピン系の問題をほとんど知らないので、このまま放置すると被害が拡大します。

 ベンゾジアゼピン系の依存性について認識をしているか質問すると呪文のように「添付文書に書かれているように・・・」と添付文書に根拠があることを繰り返し、問題意識や判断を一切回避した回答をしました。我々の出席者から厚生労働省として薬害であると認識しているのかとの質問にも「添付文書に書かれていますように・・・」という答弁を繰り返しました。

 ウェインさんもヒートアップしてきまして、繰り返して厚生労働省へ疑問をぶつけていました。

 質疑応答に入ってから、私は添付文書に関連した質問しました。

「先程から添付文書の話が出ていますが関連した質問をします。今でこそインターネットを通して添付文書を閲覧できますが私が通院を始めた10年ぐらい前にはインターネットで見ることは出来なかったと思います。私が薬局でもらっている優しい説明には患者に受け入れやすい説明しか書かれていない。(ここで実際に薬局もらった説明を音読した)ベネフィットも書くならばデメリット同じ分量だけ書いて判断材料になるようにして欲しい。それを参考に医師とコミュニケーションをしたい。トップダウンではなくコミュニケーションがしたい。患者は弱って病院へ行くのだから難しい添付文書は読んでいられない。」といった発言をいたしました。

 この発言の最中に周りの方より心からの「そうだよねぇ?」という心からの声が漏れだしました。そこから勢いづいたのか口を閉ざしていた参加者が次々と発言をされました。

 予定より数十分オーバーして陳情は終わりました。最後に代表でウェイン・ダグラスさんが厚労省へ「要望書」を手渡しました。その次に他の方が預かっている信書を手渡しました。最後に私が個人的な体験と見地に基づいた提案書を手渡し陳情を終えました。

 こうして建物を後にした際に撮影したのが冒頭の写真です。撮影にも制限があり無許可で敷地内・建物内での撮影は禁止で、外であっても入り口が映るように撮影してはならないという規制がありました。

 

 この場を借りまして次の方々へ感謝申し上げます。

 ○厚生労働省への陳情の門戸を開いて下さった

  東京都議会議員 上田令子 様

 ○世界ベンゾ注意喚起の日を立ち上げられた

  BENZO CASE JAPAN創設者 ウェイン・ダグラス 様

 ○陳情への参加を呼びかけて下さった

  「精神医療の真実 フリーライターかこのブログ」 かこ 様

 ○陳情へ集まって下さった 皆様

 ○世界ベンゾ注意喚起の日を周知するためにチラシを配って下さった 皆様

 ○ベンゾジアゼピン系や精神医療に関心をお寄せ下さった 皆様

 ○陳情の要望へお応えくださった厚生労働省 各位

 誠にありがとうございました。

 

陳情の様子は次のブログにも紹介されています。

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※この記事は2016年7月15日に公開したものに、修正加筆を行いました。

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